アウトソーシング化の波は非常に大きくて、正社員の数がどんどん減っているという現状があります。最近はプロジェクトリーダーなどの管理職と呼ばれるポストまでもが、アウトソーシングの対象となっています。すでに正社員の人数よりも派遣社員などの非正規雇用の数の方が多くなっているぐらいで、とくに若い世代やIT業界を始めとする先進的な業種でこの傾向が顕著です。そのため、多くの人がフリーランスというスタイルを働き方の柱としているのです。
ただ、この傾向にはデメリットだけではなくてメリットもあります。この後さらに正社員が減り続けると、そのときには完全に実力主義の世の中がやってくることでしょう。さまざまなポストにフリーランスの人が入ることで、人員の活発な流動が期待できます。働きたい人がいつでも好きな仕事の募集に応募できる時代がくるかもしれません。そのときにようやく、同一労働同一賃金の成功も見えてくるのです。
フリーランスの人の待遇改善も、そうなれば加速するでしょうから、正社員の減少はなにも悪いことばかりではないのです。誰もが働きたいときに、能力に合わせたポストを得られるようにすれば、ストレスのない労働環境を手に入れることができる可能性が大です。正社員はあまりにも責任が重く待遇が厚いために雇う側にとっても雇われる側にとってもストレスが大きいのです。少子高齢化が進む現代において、労働についての急激な変化は必要不可欠なことだといえるでしょう。